『テンカラビギナーの釣行記』 深谷初釣行。カワサバ発見か!? 

テンカラ
Angler
職業漁師になりたい!とまでは思いませんが、シンプルな道具と己の技術だけを頼りに魚と向き合うストイックなスタイルに憧れてテンカラを始めました。しかし、現実は想像以上に厳しかった。魚を釣るどころか枝と格闘するばかりの日々。そんなツッコミどころ満載の私ですが、ビギナーならではの視点でテンカラの魅力をお伝えできればなと思います。

 

6月初旬の天川村。曇り空に時折パラパラと雨が混じりますが、レインウェアのフードを被るまでもない程度の弱い雨。Tシャツ2枚にレインウェアでちょうど良いぐらいの気温で、昼からは雨もあがる予報なので、絶好の釣り日和です。

アユが解禁され本流はきっと鮎師で一杯のはずなので、朝から初めてのエリア“深谷”に入ります。

 

深谷の中流域

川合に流れ込む深谷の川筋。下流域は名前の通り谷が深く入れそうもないので、中流域からエントリーします。

渓相は九尾谷とよく似た感じで、3.1mのロッドでストレスなく振れる感じの川幅です。雨もあがり、気分上々で釣りあがります。

しかし30分たってもあたりはありません。1時間たってもまだあたりはありません。時折、魚影は見えるのですが、濃いと思えるほどではありません。

いつ釣れてもおかしくないのになと思いながら、まあ、初めてのところだしこんなものかと釣りあがります。しかし全くの無反応。ふと時計を見ると釣り開始からすでに2時間が経過していました。

むむむ。これはもしや坊主なのでは?と焦りが募ります。

キャストの精度は悪くないはず。釣り上がりのテンポも良いし、木掛かりや根掛かりのライントラブルに時間を浪費した覚えもありません。なのに全く魚からの反応はありません。

焦りがピークに達しよとした時に、ようやく初めてのあたりがありました。

15㎝程のアマゴですが安堵の1匹です。

ラインがくるっと上流側に反転したタイミングで食いついてきました。よかった。ちゃんとアマゴはいたんですね。

 

ですが、結局午前中はこの1匹のみ。雰囲気はあるのですが、今日は魚の活性が低いのかもしれません。

 

深谷 本流との合流点から入渓

昼からは深谷の最下流部、本流との合流地点から入渓します。 午前中に私が苦戦する中、最下流域に入った同行者はかなり反応が良かった様子で、十分な釣果もあげていました。よって私もその恩恵にあずかろうと同じポイントからエントリーしてみます。

入渓してすぐに、アマゴの大群と遭遇しました。ざっと20匹はいるであろう群れと、その中にちらほらと良形の姿も見て取れます。

魚影がめっちゃ濃いって言ってたのはこのことか!!と思いつつ、何度も振り込みますが全くの無反応。1匹だけかーるく突きに来てくれましたが、食うまでに至らずでそれっきりでした。

30分以上はここで無駄な時間を過ごしたかと思います。はたと、完全に足が止まってしまっている自分に気づき、アマゴの大群への未練を断ち切り、勇気を持って釣りあがることにしました。

同行者は既に7匹、自分はまだ1匹。競うものでもないとは理解しているはずですが、完全に釣り負けているのは悔しい。なんとか取り返さねばと焦りだけが加速していきます。

最下流部は木々が多い被さっていて中流域に比べて投げにくかったのも事実ですが、やっぱり焦ると駄目ですね。木掛かりや根掛かりといったライントラブル続発でイライラMAXです。

あたりはあるもののバラしてしまったり、釣りあげてみると外道(アブラハヤ&ウグイ)だったりと、本命の釣果は一向に伸びません。

しかし、魚の反応は明らかに中流域より良い感じです。二番煎じでまったく釣れないかもと思っていたのですが、あのまま中流域もしくはさらに上流域で釣り続けるよりは良かったのかも知れません。

「今日はダメだな。まあ、そんな日もあるさ。」と諦め半分で現状を受け入れ、ようやく心に平穏が戻って来た頃に、不思議とポロポロ釣れはじめました。

いかにもというポイント、白波の切れた辺りで食いついて来てくれました。

やっぱり平常心って大事ですよね。アプローチが雑になっていたり、ピックアップのテンポが速かったりと、自分では気づかない所でリズムは狂っているんだろうなと感じました。

午後からは、最終的に3匹のアマゴを追加して今日の釣りは終了です。

 

カワサバが釣れたの??

昼から入れ替わりで中流域に入った同行者の釣果は乏しかったそうで、その報告を聞いて妙に安堵してしまいました。釣り方が悪かったのではなく、エリアの問題だったのだと都合よく解釈しました(笑)

釣れたのは奇妙な模様の1匹だけで魚種がわからないとのこと。形はイワナのようですが白点や黄点はありません。かといって、アマゴに見られる明確な黒点も朱点もありません。パーマークらしきものはありますが、形が崩れていて不鮮明です。

イワナの稚魚なのか?不思議だなと思い、色々調べてみた結果「カワサバ」と呼ばれるものではないかと勝手に結論付けました。

https://tnap.jp/wordpress/post-1079/

同行者の写真もまさにこんな模様でした。ナガレモンイワナと呼ばれるレアな種類かとも考えたのですが、水系的にその可能性は薄そうです。となるとやはりアマゴとイワナの交雑種である「カワサバ」の線が濃厚かと思われます。

紋様の形が崩れてサバのように見えるからカワサバ。繁殖力がない一代交雑種で、本来交わることのない産卵場所や産卵時期が偶然重なって交雑するらしいです。温暖化によるアマゴの生息域拡大も原因の一つと聞くと、少し心が痛みます。

 

最後に

本日の釣果はアマゴ4匹。テンカラを始めて数年間は年間通して1~2匹だったことを思えば上々の釣果です。ですが、いまいちしっくりこない。やはり釣り負けたことを引きづっているようです(笑)

深谷は雰囲気のある谷でした。難点は途中で上がるポイントがないということです。中上流域ならば自在に入出が可能なのですが、下流域は3~4時間は釣りあがらないと出口がない感じです。

また今度、入渓したいと思います。平常心で臨めば、もう少し良い釣果が得られるはずです。

 

 

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