『テンカラビギナーの釣行記』 黒石谷&三之公川

テンカラ
Angler
シンプルな道具と己の技術だけを頼りに魚と向き合うストイックなスタイルに憧れて始めたテンカラ。最近になって、ようやく趣味はテンカラですと胸を張って言えるようになりました。まだまだ発展途上ではありますが、未熟者なりにテンカラの魅力や楽しさを伝えていければなと考えています。

 

    • 9月下旬の川上村・黒石谷&三之公川
    • 快晴。気温24℃、水温15~16℃
    • 雨上がりのため増水。水はやや濁り気味

黒石谷

車を停めてから歩くこと約15分。このようながけ崩れを何か所乗り越えて、ようやく入渓ポイントを発見しました。

ここだけ斜度が緩やかになっていますが、川までの距離はけっこうあります。足元はもろく滑りやすいので、慎重に先行者たちの足跡を辿ります。

深い谷ですが思いのほか川幅と水深があります。落ち込みと深場が連続するようなゴツゴツとした渓相です。釣れそうな雰囲気はあるのですが、どうにも今日は水の流れが速すぎるように感じます。

ふと見ると河原にカバンが置いてあった(or 流れ着いた?)ので、上流に誰かいるのだろうと思っていたらキャニオンニングツアーの人達とすれ違いました。恐る恐る流れに抗いながら川を遡上する私を横目に、ウェットスーツのグループはすいすいと川を下っていきます。私の前方には滝が二つも見えていて、なるほど確かにキャニオニング向きな川だなと妙に納得しました。

ウェストウェーダーの私では、このまま釣りあがるのは少々無理があると感じました。それに、仮に釣り上がれたとしても、川から出ることが出来なくなるのではと不安にもなりました。そのため、釣り開始からまもない(しかも、ほとんど歩いていただけ)ですが、黒石谷に見切りをつけて移動することにします。

 

 

三之公川

源流域のような、細くて釣りあがりやすい渓相を求めて三之公川へやってきました。しかし、こちらも増水で、以前来た時とはちょっと違った印象でした。毛バリが通常の倍ほどの速さで流れてしまうので、なかなか釣れるイメージがつかめません。流れの中に立っているだけで疲れてしまうほどです。

しばらく釣りあがった所でキラキラと光る魚体が複数見えました。何だろう?と何度か毛バリを送り込んでいると、その内の1匹が食いついてきました。

久々の、しかもわりと型の良いウグイ。本命のアマゴではなかったですが、ずしりと重い手応えだったので、これはこれで釣魚としては悪くない感じです。

 

ウグイの次はランカーサイズのカワムツ君です。良さげな場所だけにアマゴかと期待したのですが残念です。

こんな一等地でもカワムツかよ!と思っていたら、すぐ近くで待望のアマゴちゃんが釣れました。

さっきのポイントのほんの数メートル上流。流れの脇に潜んでいました。今日のアマゴちゃんは、速すぎる流れを嫌っているのかも知れません。

 

さっきの1匹をヒントに、流れの速い水深のあるポイントに見切りをつけて、流れの緩い浅いポイントを重点的に探っていくことにしました。水深があるほうが大物を狙えるのでしょうが、水深があると急に釣りが難しくなってしまいます。正直のところ力不足を感じるので、今日のところは緩い浅いポイントで自分に釣れる魚を釣ることにしました。

 

すると、狙い通りに流れの緩い浅い場所で小物が釣れました(笑) こんな水通しの良さそうな場所なのに、しかもまだ15㎝程のアマゴなのに、その腹にはウオジラミが複数付いています。この川筋にもウオジラミが繁殖しているのかと、もぞもぞと動く姿を見てすこしげんなりしました。

 

 

狙いを絞ったのが功を奏したのか、反転流の中や浅いところでポツポツと魚が釣れ始めました。

どれもサイズ的は15~18㎝でした。どうやらこれが今日のアベレージなのだろうと思います。

 

 

しばらくして、三之公川に注ぐ小さな支流を発見しました。流れは細く、そして緩くなるので私にとっては好都合です。落ち込みが連続していて、見るからに釣れそうなポイントがたくさんあります。

落ち込みを一つ越える度に、このようなおいしそうなポイントが現れます。時間的にも深く入るつもりはなかったのですが、もう1匹だけ、もう1匹だけと思いながらついつい登ってしまいます。

薄暗い源流域でよく見かける渋い色のアマゴちゃん。これが本日のラスト、いや今シーズンのラストとなるお魚さんです。

時刻は既に4時半を過ぎました。4時には川をあがろうと考えていたのですが、ついつい楽しくなって深追いしてしまいました。川も細くなり、落差も増してきたので、今日はこの辺にしておきます。

 

 

最後に

水が多くて黒石谷では釣りになりませんでしたが、終わってみれば8匹とまずまずの釣果となりました。黒石谷は釣りをするのには条件的厳しい印象です。もう少し水が少なければチャンスがあるかと思います。また今度入渓する機会があるなら、ハイキング気分でがっつり歩く覚悟をしてから挑もうと思います。

今日が今シーズンは最後の釣行となります。それだけにイワナ君の顔も見ておきたかったのですが、残念ながら出会えませんでした。代わりにウグイやカワムツ・アブラハヤが釣れたので、まあ良しとしましょう。

一つ残念なのは、今日も8匹中3匹のアマゴにウオジラミがついていたことです。夏以降、寄生虫の存在が目にあまります。流れの中にいる、まだ小さなアマゴにさえ付いていたので、特等席の落ち込みや淵に居座っているアマゴやイワナには確実に寄生していることだと思います。

天川と同じくらい綺麗に見えても、水質は少し劣るのかも知れません。もしかしたら、水質は関わらずウオジラミが大繁殖しているだけなのかもしれませんが、どちらにせよ寄生虫がいない方が良いのは確かです。

来年はどうしようかな? 川上村はざっと把握したので、今度は十津川へ挑戦してみようかなと考えています。来年の3月までは禁漁期間ですので、イメトレと毛バリ作りに励むことにします。

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